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NTTは昭和60年の民営化以降、移動通信事業や地域通信事業など事業毎に分社化され、各社が独自に業務を確立させていきました。その結果、NTTグループにおけるITシステムの総数は国内だけでも数千に達し、業務標準化や自動化、データ活用に取り組みにくいシステム環境となっていました。
そこで、NTTグループは、2018年よりグループ全体でデジタルトランスフォーメーション(DX)変革に取り組み、NTT グループ全体のビジネスプロセス可視化・標準化、データガバナンスを推進することで、サイロ化されたシステムから脱却し、データの整流化・分析活用ができる世界をめざしています。
本取り組みの中で、バリューチェーンとしてどのような価値を顧客に提供出来るかを可視化し分析を行うために、システムの現状把握と最適化のソリューションとしてSAP LeanIX、業務/ITの共通言語としてBPMN2.0を採用、ソリューションとしてSAP Signavio の導入を決定しました。
NTTグループ全体のデジタルトランスフォーメーション(DX)変革を推進するソリューションとしてSAP LeanIX/SAP Signavioを採用
Before: 課題と機会
- DX実現に向けたグループITの変革として、サイロ化されたシステムから脱却し、データの整流化・分析活用ができる世界をめざす
- そのために、NTTグループ全体のビジネスプロセス可視化・標準化、データガバナンスを推進
- サイロ化されたシステムの状況をエンタープライズ・アーキテクチャで可視化・最適化を推進し一元管理化
- グループ横断的なIT施策を強力に推進するため、NTT持株とNTTコムウェアが中心となってCoE(Center of Excellence)チームを結成し、各事業会社CIO/CDO 組織と連携しながら各種DX施策を推進
Why SAP
- DX施策の一つであるバリューチェーンの可視化・分析において、世界標準のBPMN2.0を業務・ITの共通言語として採用。BPMN2.0を直感的、かつ簡単に作図でき、クラウド上での一元管理が可能であるSAP Signavioを導入
- TOGAF®を活用してエンタープライズ・アーキテクチャを策定、システムの全体最適を推進。TOGAF手法の展開に適し一元管理できるSAP LeanIXを導入
After: 価値導入の結果
- サービスや業務毎に独自様式/ルールで作成されていたビジネスプロセスの様式統一/標準化を実現
- ビジネスプロセスの一元管理が進み、業務領域や部署を跨いだプロセスの繋がり部分が明確になったことで、グレーゾーンの解消および領域横断課題の解決がスムーズに進行
- 誰もが課題として認識していることを定量的なデータとして示せることで、効率化の目標が設定しやすく高いモチベーションで継続的な改善につながる
- SAP LeanIX/SAP Signavio採用後のERP移行プロジェクトが、同規模ITプロジェクトと比較してトラブル件数が98%削減。 SAP LeanIX/SAP Signavioが大幅削減をサポート
“SAP LeanIXとSAP Signavioは、NTTグループ全体のデジタルトランスフォーメーションを強力にサポートしてくれる心強いパートナーだと認識しております。ERP移行に伴うトラブルも両ソリューションによって激減できました。NTTグループとしても業務プロセス及びITの変革にこれまで以上に活用できる強力なツールへ変革していくことを望んでいます。”
日本電信電話株式会社 技術企画部門 IT室 次長 駒沢健 氏(2024年6月)